夢魔の世界

眠りが浅い。
毎日、たいして動かない日々を続けているから心身ともに疲れず、深い眠りが訪れないのは間違いない。
寝るのは深夜なのに、朝の光で起床する。しかも途中、最低2回は目が覚めている。

つど夢を見る。
一時いっときある人に夢判断のようなことをしてもらって、その時は起きてすぐにメモに残していた。意識するとけっこう連続性のない夢でも、前の方の出来事まで辿たどれたっけ。
今は記録も記憶もしないから、すぐに忘れてしまう。

それでも、快不快の印象くらいは残っている。
ちなみに今は、不快の方はほとんどない。なんでこんなに平和なんだろうくらいの、刺激も緊張もない夢ばかりなのだ。

おそらく現役でお勤めの同世代の皆さんは、若いころに比べれば豊富な経験からちょっとのことで動じず、仕事量もさほどでなくなっているかもしれない。
それでも小さな不安の2つや3つ、抱えながら過ごされているんじゃなかろうか。
そして時に、悪夢にうなされる夜もありはしないか。

僕は現役時代、自覚するストレスがなかった。
周囲はネガティブ志向の人たちが多かったし、「昨日心配で眠れなかった」なんて弱音も、幾度となく聞いていた。
その頃から自分は楽天的な性格なんだろうとの自覚があったが、妻に言わせると寝言でうなされているのが、常態であったらしい。
言えば心配するだろうからと、会社を辞めてから初めて伝えられた。

してみると僕は、不安がないんじゃなくて不安から逃げていたという事か。
意識しないんじゃなくて、意識しないように避けていたというんだろうか。
まったく悪夢にうなされなくなった僕に対し、それだけでも、辞めてよかったじゃないと言われた。なるほど。

かつては背負わないでいいもんまで、自分の責任として抱えていたというわけか。確かに気持ちは、こんなに楽なもんなのかというくらい軽い。
逆に言うと、まだ切羽詰まったところまで追い込まれていないがゆえの、心の余裕でもあるだろう。
明日、打ち合わせの信用金庫の営業クンには、「俺の尻を叩いてくれ」と頼んでいる。
締め切りのない毎日は、人を怠惰にさせるものだ。

明日までの宿題は、第2弾のチラシ裏表の作成。今日は裏面を完成し、なんとかノルマ達成。
でも、悪夢見るほどにヘビーじゃ、全然ないな。
今週は新規営業リストと顧客名簿を作るつもりだ。多少はうなされるくらい、キツイ日があっていい。

(金も将来の見通しもないけど)これって、贅沢な悩みか。

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