長く曲がりくねった道

先週来の懸案けんあんに決着をつけるべく、近所の郵便局に行く。
午後1時過ぎ、さすが我が町(村?)の支店に来客の姿は見えず、手持ち無沙汰ぶさたらしい4~5名の女性職員が談笑している。

こちらの課題は単純明快。透明封筒にA4の3つ折りを入れ、定形郵便84円で送るにはどうしたらよろしいか。

対応した女性申すに、「このまま切手貼って出していただければ結構ですよ」
脱力するもうれしい回答に、でもネットで検索したら透明な場合、印刷物と封筒の間に隙間があると定形外の扱いになるって出てたんですけど、と念押し。
「えー、そんなことないと思いますよ」と返すものの不安になってきたらしく
「一度確認してみますね。ご連絡しますので」と言われ、携帯番号を渡して街に出た。

用を終えた2時間後、帰りの車中でスマホが鳴り、「やっぱりそのままだと、定形外になっちゃうみたいです💦」ときたもんだ。マジか。
ちょうど帰宅の途上、もう一度寄って直接教えを乞うことになる。

局に入ればさっきの女性、机にマニュアルを広げて頭を抱えている。「これ、わかんないわぁ」
それ、先週ネットで見たやつだ。そうでしょう、ちゃんとした日本語になってないもの。
素人の僕はともかく、専門の職員がわかんないものよく改定もしないで使ってるよな。

また聞きの説明によれば、仕分けの際に透明の部分があると機械が反応して、誤動作を起こしてしまうということらしい。
まだよくわからんが、機械任せにできないから「定形外」になるという解釈なんだろう。

そういう理屈なら、余白の部分は折り込んでテープで貼り、ぴったりのサイズにしたらいいんじゃない?
「えー、そんなの聞いたことないです」だから今、あんたが(本局に)聞くんだよ。

ちょっとお待ちください、から待つこと10数分。「おっしゃる通りすれば、定形で送れるそうです❤️」だろう?理屈に沿えば、そうなるはずだ。
ついては、切手べた貼りがNGであること(無地のシールの上にシール切手を貼ることで解決できる)、透明封筒は帯電防止されているものであることが前提と、アドバイスされた。
すると残された問題は、我が家にあるのが帯電防止加工品であるか否か、その一点に絞られてくる。

「今日は、勉強になりました」と職員さんに挨拶された。ぜひ恩に着てもらいたい。

帰宅しさっそく、購入先である大阪のメーカーに問い合わせる。
「ありがとうございますぅ、○○でございますぅ」関西のイントネーションが、耳にやさしい。
本題を切り出すと、「そうですねぇ…ウチのは単純にOPP(という素材)で、そういう加工はしていないんですよぉ。申し訳ございませぇん」

なんと、最後の最後でこんな陥穽かんせいが待っていようとは。
仕方ない、他のメーカーで買いなおすか。

「当社の製品はすべて帯電防止加工済です」と、みつけたこちらも大阪のメーカー。ただし今度の対応は男性。
「ウチのはですねぇ、封かん部分のテープに加工してあるだけで、お客様がおっしゃるのには当てはまりませんよ」
がっかりしていると
「実は1か月前にも、郵便局から言われたと、同様の問い合わせがありましてね。特注品で見積もると数倍の額になってしまうこと郵便局に問い合わせたら、じゃ、そのままでいいとなったそうです」
なんというアバウトさ。よく考えたら、全国でこの加工して無いのを使ってるんでしょ?
「そうです」

いかに曲がりくねった道であろうと、今の僕は目的地めざして前進するしかない。

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