最後のメッセージ

先日、青田ケンイチが亡くなったらしい。
「らしい」と書いたのは昨晩、知り合いのツイッターRTに、彼の訃報を見つけたばかりだからだ。
本人にはまだ、確認できていない。報せが本当なら、連絡のしようがないんだけれど。

最後にLINEが来たのが7月19日。亡くなったのは、20日未明だそうだ。
LINEの文面はいたってシンプルなもの。都合が悪くなり、次回撮影の日程を変更したいとのことだった。

事実だとして(複数名の追悼がツイッターに上がっているから間違いないんだろう)、今の時点で何の情報もない。
彼が突然この世を去ったと、数時間前に知ったまでだ。だから、何のコメントもしない。

ひとまずこの曲とその直後に撮ったトークが、おそらく生前最後の記録と思われる。

この日の撮影は、あえて格安マニュアルレンズを使用している。シャープすぎない仕上がりを狙った。
ピントが合っていないカットもあるけど、彼の好んだ白黒映像に、意外とマッチしている気がする。

ご覧いただければお分かりのように、ここでのパフォーマンスに「死の影」など、一寸たりと見当たらない。

キミはこの日、オリジナルを撮りたがるボクに中島みゆきのカバー曲を主張した。
ちゃんと聴いたのはこの日が初めてだったけど、確かに名曲だ。キミのソウルフルな歌唱に違和感なくハマっていて、撮るだけの甲斐はあったと思う。

だけどこんなことなら1曲でも多く、キミの曲を残しておきたかった。結果論だけどね。
才能に比して報われないミュージシャはごまんといる。世に出れるか否かは紙一重の世界なんだと、キミや牧野佳代を知った後では、つくづく思う。

まだ終わらないでいい。諦めないでいい。
新たな展開を求め動き出そうとした矢先に、これはないだろう。もっとワクワクすること、できたはずなのに。

「ファイト!」か。
キミは誰に向かって、このエールを送っていたんだろうか。

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