ECHO Studioの残響

昨日は1日、御前崎にいた。
同地で個人事業を営むMさんから、主力商品の動画とホームページ作成を頼まれたのだ。

ある集まりでご一緒した時、ホームページ作りたいんだけど(外注は)高すぎていつも二の足を踏んでいる、とMさんは話された。
今だとスマホでSNSが中心。ホームページは名刺がわりみたいなものでしょ、そんなのに高い金かけられないもんなぁ、って。

タダで見栄えするホームページ、できますよ。よかったら作りましょうか? 
去年までだったら、間違っても自分の口からは出てこないセリフだ。

動画とセットにして、経費だけみてもらえれば大丈夫です。御前崎までだと、けっこう足代かかるから。
コストを気にされているMさんに、我ながら商売っ気のない返事をする。
するとMさん、「〇〇円くらいだったら出せるんだけど」と、6桁の数字をおっしゃられた。
あぁ、それならこっちもありがたい。予算の枠でできることは、十分ある。

そうか。あまりパソコン操作に馴染まないMさんみたいな人は、他にも結構いるのかもしれない。
お互い助かる話になるなら、これも商売にできるな。たまたま先週も、似たような相談受けていたし。

朝7時に家を出るのも、会社を辞めてからは初めての時間帯だ。御前崎には約束の9時30分、ジャストに到着する。
どうしても夜の作業中心で、2時3時に寝るのがざらになっていた。起きがけは辛いものの、車が動き出す頃にはシャキッとしている。
やっぱり日中に仕事するって、いいなぁ。

青田ケンイチの通夜が、明日7月27日に行われるそうだ。

心筋梗塞か。
この逝き方なら、苦しみも長引かず済んだかもしれないし、個人的には悪くない。周りはそんなこと言ってられないけれど。

彼は一人住まいだったが、もうじき賑やかな家族の一員になるはずだった。
その未来を心待ちに、一方では若干のプレッシャーも感じながら、金に無欲な彼は僕に語りかけた。
コロナ禍で途絶えがちな、スタジオの利用。明るい展望がどうしても描けない。

じゃあ、一緒に新しいこと試してみようか。
全くの思いつきから、先行投資の必要ないYouTubeチャンネルを開設しようとなった。
最初は彼の歌を主体に、いずれは同じく表現の場を奪われた地元ミュージシャンにも貢献できるような形を目指して。

歌自慢のカラオケ大好きさんに働きかけ、彼が歌を録り僕が動画を撮って、カラオケ版ミュージックビデオで売り出すか。
潜在的な需要、結構あるんじゃない? 熱唱するご自身の晴れ姿、背景はワイキキだって武道館だって、いか様にも変えられるし。
1本、いくらでやるか。本気で(少なくとも僕の方は)取り組む気でいたんだ。

音楽一本で食っていけるビジネスモデルを作ろう、だって現に、スタジオはあるんだから。
これまでありそうでなかった商品。関わるみんなが、ハッピーになれる事業。試してみたかった。

青ケンの思いが詰まったECHO Studio。
形は変わっても、一人じゃなくて有志でも、存続できないもんかなぁ。

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